Monozukuri

瀬里合金所のものづくり

イモノがモノ言う技術

“イイモノ”は、素材と真摯に向き合う姿勢から生まれます。
瀬里合金所では、創業以来培ってきた経験と確かな技術で、
ひとつひとつの鋳物に命を吹き込むように、ものづくりと向き合っています。

金属の性質を知り、最適な条件を見極め、仕上げまで一切妥協しない。
その積み重ねが「イモノがモノ言う」品質をつくり上げてきました。

その中核をなすのが、金属を自在に形づくる鋳造(ちゅうぞう)技術と、
強度や気密性を高めるための含浸処理です。
瀬里合金所では、この2つの工程を軸に、用途や素材に合わせた最適なものづくりを追求しています。

鋳造(ちゅうぞう)とは?

金属を高温で溶かし、あらかじめ用意した型に流し込んで冷やし固め、目的の形に仕上げる加工方法です。
主に銅や真鍮、アルミ、鉄などが使用され、複雑な形状の部品を一度に成形できるのが特徴です。
古代から仏像や鐘、貨幣などの製造に用いられてきた伝統的な技術であり、現代では自動車・機械・建築など幅広い産業で欠かせない基盤技術となっています。
このように鋳造によって作られた製品は「鋳物(いもの)」と呼ばれ、私たちの生活のあらゆる場面で活躍しています。

一般的な鋳造作業工程

溶解

原料となる金属を溶解炉などで高温に熱し、液体状にします。

造型

完成品の形に合わせて、砂型や金属型を用いて鋳型を作ります。

鋳込

溶かした金属を鋳型の中へ流し入れ、すみずみまで行き渡らせます。

後処理

金属が冷えて固まったら鋳型を外し、不要な部分を取り除きます。

仕上げ

表面をきれいに整えたり、寸法を正確に加工して完成形に近づけます。

完成

最終確認を行い、製品として出荷できる状態になります。

鋳造作業動画紹介

含浸処理とは?

含浸(がんしん)は、鋳造品内部に発生する微細な空隙(鋳巣・ピンホール)に薬剤(含浸剤)を浸透させ、硬化させることで密閉する技術です。

鋳造品は製造工程の特性上、肉眼では見えない空隙がどうしても生じますが、これを放置すると、密閉性の低下による漏れの発生や強度のばらつきなど、製品性能に影響が出る可能性があります。

こうしたリスクを防ぎ、品質を安定させるために行われるのが含浸処理です。

当社では、この含浸処理を社内で一貫して実施しています。真空・加圧装置を用いて含浸剤を確実に浸透させ、内部から鋳巣を密閉することで、鋳造品の信頼性向上に大きく貢献しています。

含浸加工4つの効果

気孔からの漏れ防止(シール性向上)

鋳造時に生じる微細な気孔を含浸剤で封孔することで、空気・水・油などの漏れを防止します。

部品の気密性・耐圧性を向上させます。

耐食性・耐薬品性の向上

気孔を封じることで液体や薬品の侵入を防ぎ、内部からの腐食進行を抑制します。

特にアルミ鋳造品や油圧部品では、耐久性向上と寿命延長に大きく貢献します。

不良品の救済

微細な巣穴が原因で従来廃棄となっていた部品も、含浸処理により利用可能な状態へ回復できます。

再溶解や再鋳造と比べてコスト削減に繋がり、歩留まり改善とロス削減に寄与します。

SDGs・環境対応

含浸によって救済できる部品が増えるため廃棄量が減り、材料ロスとエネルギー消費を抑制できます。

環境にやさしい生産体制の実現に貢献します。

瀬里合金所の含浸作業工程

STEP1

バスケット詰め

ワーク(製品)が傷つかないよう注意し、安定して収まるよう積み込む

STEP2

タンクへ投入

バスケットを安全に扱い、衝撃を与えないよう静かに投入

STEP3

含浸

真空減圧 → 含浸液注入 → 加圧で微細欠陥へ浸透

STEP4

洗浄

含浸液の余剰分を温水で洗浄・除去

STEP5

硬化

およそ1日間自然放置し、浸透した含浸液を硬化

真空加圧含浸法

真空取り

ワーク(製品)を装置に入れ、内部を真空にして空気や異物を取り除きます。
これにより、後の工程で液体がすみずみまで入りやすくなります。

浸漬→再真空

含浸液を注入してワークを浸します。
再び真空状態にすることで、細かい穴の中まで液がしっかり入り込みます。

加圧含浸

圧力をかけて液を押し込み、内部の空隙をしっかりと埋めます。
これにより、気密性や強度が向上し、品質が安定します。