金属の性質を知り、最適な条件を見極め、仕上げまで一切妥協しない。
その積み重ねが「イモノがモノ言う」品質をつくり上げてきました。
金属を高温で溶かし、あらかじめ用意した型に流し込んで冷やし固め、目的の形に仕上げる加工方法です。
主に銅や真鍮、アルミ、鉄などが使用され、複雑な形状の部品を一度に成形できるのが特徴です。
古代から仏像や鐘、貨幣などの製造に用いられてきた伝統的な技術であり、現代では自動車・機械・建築など幅広い産業で欠かせない基盤技術となっています。
このように鋳造によって作られた製品は「鋳物(いもの)」と呼ばれ、私たちの生活のあらゆる場面で活躍しています。
原料となる金属を溶解炉などで高温に熱し、液体状にします。
完成品の形に合わせて、砂型や金属型を用いて鋳型を作ります。
溶かした金属を鋳型の中へ流し入れ、すみずみまで行き渡らせます。
金属が冷えて固まったら鋳型を外し、不要な部分を取り除きます。
表面をきれいに整えたり、寸法を正確に加工して完成形に近づけます。
最終確認を行い、製品として出荷できる状態になります。
含浸(がんしん)は、鋳造品内部に発生する微細な空隙(鋳巣・ピンホール)に薬剤(含浸剤)を浸透させ、硬化させることで密閉する技術です。
鋳造品は製造工程の特性上、肉眼では見えない空隙がどうしても生じますが、これを放置すると、密閉性の低下による漏れの発生や強度のばらつきなど、製品性能に影響が出る可能性があります。
こうしたリスクを防ぎ、品質を安定させるために行われるのが含浸処理です。
当社では、この含浸処理を社内で一貫して実施しています。真空・加圧装置を用いて含浸剤を確実に浸透させ、内部から鋳巣を密閉することで、鋳造品の信頼性向上に大きく貢献しています。
鋳造時に生じる微細な気孔を含浸剤で封孔することで、空気・水・油などの漏れを防止します。
部品の気密性・耐圧性を向上させます。
気孔を封じることで液体や薬品の侵入を防ぎ、内部からの腐食進行を抑制します。
特にアルミ鋳造品や油圧部品では、耐久性向上と寿命延長に大きく貢献します。
微細な巣穴が原因で従来廃棄となっていた部品も、含浸処理により利用可能な状態へ回復できます。
再溶解や再鋳造と比べてコスト削減に繋がり、歩留まり改善とロス削減に寄与します。
含浸によって救済できる部品が増えるため廃棄量が減り、材料ロスとエネルギー消費を抑制できます。
環境にやさしい生産体制の実現に貢献します。

ワーク(製品)が傷つかないよう注意し、安定して収まるよう積み込む

バスケットを安全に扱い、衝撃を与えないよう静かに投入

真空減圧 → 含浸液注入 → 加圧で微細欠陥へ浸透

含浸液の余剰分を温水で洗浄・除去

およそ1日間自然放置し、浸透した含浸液を硬化
ワーク(製品)を装置に入れ、内部を真空にして空気や異物を取り除きます。
これにより、後の工程で液体がすみずみまで入りやすくなります。
含浸液を注入してワークを浸します。
再び真空状態にすることで、細かい穴の中まで液がしっかり入り込みます。
圧力をかけて液を押し込み、内部の空隙をしっかりと埋めます。
これにより、気密性や強度が向上し、品質が安定します。